
ギフテッドの過度激動というものが目に留まり、HSCとなんだか似ているなぁと感じたので詳しく調べてみました!
HSCとギフテッドは似ている?

HSC
まずHSP(子どもはHSC)というのは繊細な気質を持つ人のことです。これは心理学の分野の言葉で、発達障害や病気などとは違ったものです。
提唱者であるアーロン博士のチェックリストを見て、私自身HSPであると思っています。そして2人の子どもたちも、HSCの特徴に当てはまる部分がたくさんあります。
これを読んでる方の中にも、「うちの子、他の子と違うような気がする」と感じている方は多いのではないでしょうか。
私自身も、もしかしたら感じ方が他の大多数の人と違っているのかもしれないと感じて、調べて辿り着いたのがHSPという言葉でした。
そうは言ってもHSP・HSCは5人に1人の割合で居るとされているので、周りにも結構居るんですよね。この概念を知って、私たち親子にしっくりくるワードが見つかったことにも、他にも同じような人が結構居るんだということにも安堵したのを覚えています。
ギフテッドの過度激動(OE)
しかしある時、ギフテッドに関する記事で過度激動という言葉を知りました。
私はそれまで「ギフテッドの子」と言うと、他の子たちに馴染めないほどのスゴイ才能を持った子、のようなイメージを持っていました。
しかし実際は過度激動(OEと略される)という、物事に過剰に反応してしまう特徴に苦労していることが多いそうなんです。
この点がなんだかHSP・HSCと似ています。

困り感が似ていますね!
HSPというと一般的には「繊細な人」という言葉の印象が強く、どちらかというと物静かなイメージがありませんか?でも実際は、イヤなものはイヤ!これはこう感じる!のように、内側に強い気持ちを持っていると感じます。
ギフテッドの「過度激動」は、HSPの心の反応の激しさをよく表しているように思えたのです。
その過度激動(OE)には5つの性質があります。
①精神運動性OE(頭の回転が速く、エネルギッシュ)
②知性OE(興味を持ったことへの好奇心が強い)
③知覚性OE(五感が鋭い)
④想像性OE(想像力が豊か)
➄感情性OE(感情が深く、起伏が大きい)
参考:過度激動(OE)とギフテッド。HSPやADHDに見られる特徴も←こちらのサイトが分かりやすかったです。
我が家の子どもたちの特徴である「繊細さ」に、過度激動(OE)という概念を当てはめてみました↓↓
①精神運動性OE
うちの子は頭の中がいつも回転していて、夜寝付けないこともあります。周囲からの刺激を感じると、落ち着きがなくなることがあります。
②知性OE
納得するまでとにかく質問をします。好きなことに熱中して知識をどんどん増やします。
③知覚性OE
音や匂い、感触に敏感で、街中で大きい音がすると耳をふさぐこともあります。ナイロンの服を着ることを拒否したり、冷房の風が当たるのも嫌いです。
④想像性OE
見えないものを具体的に想像します。悪い想像も鮮明にしてしまうようです。
➄感情性OE
感情のアップダウンが激しく、共感力が高いです。長男は3歳の頃から、道ですれ違う人に対して「あの人の今の気持ちを知りたい」と言うなど、他人の気持ちに敏感でした。次男は小さい頃から、困った表情や泣いている顔の動物などが出てくる絵本を極端に嫌がっていました。
このように、HSCであると思っていたうちの子どもたちの特徴を、ギフテッドの概念が説明をしてくれているようにぴったりと当てはまるのです。

あれ?今までHSCに当てはまると思っていたのに、ギフテッドの特徴とも似てる・・・。
うちの子どっちなの?
と、ちょっと混乱してしまいました。
HSCとギフテッドは共通する部分がある
混乱していた私が出会ったのは、ギフテッド教育に詳しい知久麻衣さんによる説明でした。
【知久麻衣氏】
HSC/HSPを提唱(?)されたアーロン博士ご自身のWebサイトによりますと、アーロン博士ご自身は2004年現在「HSCは必ずしもギフテッドではない」と考えておられるようです。 なぜなら、繊細/過敏ではないギフテッドの人々をアーロン博士は幾人もご存知だからだそうです。
アーロン博士ご自身は、ギフテッドは少なくとも早熟で、創造的で、情熱分野への “のめりこみ” が凄まじいという特徴を生まれながら示すというエレン・ウィナー博士の定義がお好きだそうです。
非同期発達やOEこそがギフテッドだと唱えられているリンダ・シルバーマン博士のカンファレンスに招待されたとき、アーロン博士は、シルバーマン博士が「繊細であることはギフテッドであることと同じ」だと考えられていることに気づいた、と書かれています。
アーロン博士がhighly sensitivitiesをリサーチした当時、当然ながらOEにも目を通され、OEとアーロン博士のHSは非常に似ていることは認められています。
「もしOEを持つことがギフテッドであると考えるのであれば、HSC/HSPは間違いなくギフテッドでしょう。両者は同じコンセプトだからです。ご自身がギフテッドであるかどうかで悩まれている繊細な方は、ぜひギフテッドの定義を調べてみてください。その結果、あなた自身がHSC/HSP=ギフテッドと考えることでうまくいくのなら、私はそうすることに大賛成です。」
とWebサイトに記されています。
アーロン博士がギフテッドに言及されているご自身のwebサイトのリンクはこちら
→ https://hsperson.com/is-sensitivity-the-same-as-being-gifted/
知久麻衣(コネチカット大学大学院教育心理学学修中・SEM>教育コンサルタント)
HSP・HSCの提唱者であるアーロン博士も、繊細さと過度激動は非常に似ていると言っているのですね。

同じような考え方から生まれた言葉なんですね。どうりで似ているわけです!
「この子はギフテッド」「この子はHSC」とスパッと分けるのは難しいようです。
ギフテッド教育が進んでいるというアメリカでさえ、その定義がはっきり決まっているわけではないそうですし、HSCにおいてもチェックリストで「ほとんど当てはまらなくても当てはまる一部の程度が強い場合はHSCの可能性がある」、というように曖昧な部分があります。
私の中での結論
個人的には、以前テレビで観たギフテッドのお子さんは、「ギフテッドは少なくとも早熟で、創造的で、情熱分野への “のめりこみ” が凄まじいという特徴を生まれながら示す」というエレン・ウィナー博士の定義にぴったり当てはまっているように感じました。
それを考えると、私たち親子はHSP・HSCの概念がしっくりくるので、やはり我が家は「HSCの個性を持っている」という前提で育児をしていくと思います。
そうすることで、子どもたちへの対応の方向性が見える感じがするからです。
きっと逆のパターンもあって、HSCとギフテッドの両方を知ってギフテッドの方がしっくりくる、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

定義がはっきり決まっていないからこそ、お家の方の感覚が大事ですね!
最後に

HSCとギフテッドというそれぞれの概念は、共通する部分がありました。
そして両方とも、多数派とは違っていて困ることもあるけれど、そこには才能もあるんだよと教えてくれます。
子どもを無理にラベリングする必要はないとは思いますが、両方の概念を知ることで、目の前の子どもたちへのより深い理解とより良い対応ができるようになるかもしれません。
私もこれからももっと知識を得て、我が子のこと、そして私自身のことを理解していきたいと思います。
子どもの困り感を小学校に伝えた記事はこちら↓
コメント